寄る年波によるものか はたまた交遊の影響によるものか長年のジャズ愛好家がここ数年ですっかり邦楽に入れ込むようになってしまった。
長唄・小唄、清元に常磐津、歌舞伎・日舞。リズムが身体になじむようになったのはやっぱり 高齢化の証し?
▶ 福岡に拠する九州の日舞の雄(雌?)寿菊派若柳流二代目家元・若柳寿菊さんとの家族ぐるみでのおつきあいも二十有余年になる。早いものだ。日頃の寿菊さんからは想像出来ない、持ち前のバイタリティと仕掛け好きが実現させた博多座での公演も今回で三回目。その馬力には ほとほと恐れ入るばかりである。
▶ 今回の公演を記録したいと、初めて、前日の通し稽古から本番終了までを密着取材させてもらったのだが、八面六臂・縦横無尽・神出鬼没・摩訶不思議、お家元の馬力満開の場を目の当たりにして畏怖の念。恐れ入りました。
前二回と異なり今回は精鋭十名での十二演目で上演。観客からはこんな少人数で見事な構成が為されたことに感嘆しきりであった。
▶ ご本人は老いて益々ご盛ん、もとい、若さそのまま意気軒昂。はやくも例年十一月に大濠・能楽堂にて行なう一門会、今年の実施に向けてなにやら仕掛け虫が疼いているご様子である。
Wrote Dec.2008